モノクローム寫眞展を終えて
10日前になりますね、山田夏蜜が地元での初のグループ写真展に参加しました。
場所はギャラリーnecco。サブカル発信地として有名なギャラリーです。
ツイッターでは、参加作家さんひとりひとりについて、山田の感じたことをツイートしました。今回は撮影不可の作品も多く、とにかく来てくれ!というツイートをしていました(笑)
山田の展示スペースはこんな感じでした。
借りた一眼レフで撮り始めた山田初期作品から、GWのクソ寒い中ロケ撮影した直前のものまで、「見事にバラバラ」なやつら。オーナーに相談してスペース拡大を許諾いただき、こんな展示が実現しました。
山田は20代の頃、CAI現代芸術研究所に出入りしていたことがありました。北海学園の2部の教養科目に「美術史概論」があったのですが、教授が病気で開講できなくなり、なぜかこの研究所のアーティストが臨時講師として来てくれたのです。
美術史概論は、現代美術史概論 へと変わり、それはそれは激楽しい授業が始まりました。
美術作品への自由な眼を、山田はここで体得(大げさか)したように思います。
それから、札幌の近代美術館で「ファッサード展」という、現代美術展が開催されました。
「みんなで観に行こう」。先生は激楽しい提案をしました。
水がはられた薄い床を、靴と靴下を脱いで歩いて行く。それが美術作品でした。
楽しくて仕方なかったな。
ブラウン管テレビに、作家の撮った映像が延々と流れる。 その空間そのものが作品。
そういったものに20代で触れることができたのは幸運でした。
そういったものが山田の小説や写真のバックボーンになっています。
今回写真展ではありますが、空間芸術をかなり意識しました。
モノクロームという縛りのなかでなにか表現できるか?
山田は写真の腕は未熟すぎて鼻水が出てしまいます。
普通に大判伸ばしして、展示したってクソつまらないわけです。
なので、
・直線に対する「歪み」を視覚上に生み出して、不安や「メメント・モリ」(死を思え)を体感してもらう→それがパネルの「ウネウネ台紙」です。
・色んな印画紙を使って写真を印刷して、白黒のバリエーションを増やす
・大判からL伴まで、色んな大きさの作品を並べてリズム感を出す
を試みました。
そして、当初の予定であった「艶子」だけの写真作品を、作並の一言で「山田のこれまでとこれから」を示唆するような内容に変わりました。
では、写真を解説していきます。無断転載・コピペ禁止です。
写真展には出さなかったもので、SNS紹介用です。
ロケ場所:レトロスペース坂会館 モデル:モノノケユースケの別人格 艶子
※レトロスペース坂会館は禁煙です。小道具として煙草が写っています。
モノノケユースケさんは、札幌の妖怪シンガーソングライターです。彼には内在する「女性性」において、その表出を自ら模索していました。女性になりたいのではなく、男性として生きる日々において「女性性」への問いを投げかけていたのでした。
その表出の手段として、過去には二人芝居などで登場したいた艶子ですが、今回は写真の世界で色々語ってもらいました。
モノノケさんも今回の撮影を通して「艶子はこれからどう生きていけばいいのか」が見えたのではないでしょうか。
写真展でも艶子は男性女性問わず人気でした。
オーナーが展示作品をとても気に入ってくださり、ハガキサイズの艶子がギャラリーに常設されたのは快挙です(笑)
こちらは脱色前のカラー写真ですが、展示に登場した「邪叉狐」です。
お面作りました。山田だもんね。
衣装は男性用長襦袢など。これね、探すのけっこう大変でございます。協力してくださるお店がありまして、助かっております。
ロケ場所:共和町のどこか(絶対言えない(笑))モデル:父親
そうです、父上が!狐に!(笑)
GWに、とうちゃんが「寿都に牡蠣食いにいくべ」(安定の北海道弁)というので、寿都の新名所「オイスタービレッジ」に行って、45分牡蠣食い放題4500円という1分100円のすごいところに行ってきまして、そのあとニセコだ倶知安だあーだこーだ車で爆走し、「寒いし雨降ってるし写真やめるべ」(安定の北海道弁)という父を説得して共和町の山の中で撮ってきました。
「ここまできて写真撮らないと山田しぬ。まじでしぬ」と駄々をこね、いざ撮ってみたらノリノリじゃん父上。
「こうしたらうまく撮れるべ」(安定の北海道弁)と、山田から指示しなくてもポージングを決めていくのです。
被写体のセンスを感じました(笑)
山の中なので、雨はもう霙みたいになってカメラがヤバくなってきたので、10分ほどで撮影終了しました。親子しておそろしい集中力でした。
邪叉狐 とは、山田の夢枕に立った妖怪です。
え?さらっと言いすぎましたか?
ま、そんなこんなで
小説家で写真家というのは 本当に楽しいなと思います。
今回写真展に来場できなかったあなた。
次回は7月8日 第3回文学フリマで会いましょう。
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